Japan Piano Teachers Association
公益財団法人 日本ピアノ教育連盟 東北支部
6月25日(水)、第9回仙台国際音楽コンクールピアノ部門審査委員長 野平一郎先生による《演奏とお話の会》が開催されました!
6月14日(予選1日目)〜29日(ガラコンサート)にかけて開催された「第9回仙台国際音楽コンクール ピアノ部門」が閉幕しました。審査委員長である野平一郎先生は、連日のハードでタイトなスケジュールの中、25日(水)に日本ピアノ教育連盟東北支部のためにお時間を作ってくださり「演奏とお話の会」にて演奏と講演をしてくださいました。
「バッハの演奏とその真髄に迫る ―平均律クラヴィーア曲集 第Ⅰ巻 第8番を中心に―」と題して、弾き方・アプローチを、演奏を交えて詳しく解説していただきました。
「バッハの当時の音楽を現代のピアノで弾く、ということはどういうことなのか。当時の楽器であるチェンバロと比べたり、チェンバロから現代のピアノまでの楽器の進化の過程を辿ったりなど、可能性がたくさんある、、、」といった内容から始まり、時代背景や楽曲の分析、チェロなど他の楽器の奏法の影響など、興味深い内容を、実際にピアノの演奏をしながら分かりやすくご説明くださいました。
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演奏中の野平先生 |
特に平均律クラヴィーア曲集 第Ⅰ巻 第8番については、プレリュードは「ただきれいな夜想曲的な雰囲気ではなく、受難曲の一場面のような緊張感」、フーガは「グレゴリアンなテーマ」をキーワードとして、なぜそのように弾くのか、弾き方を和声や調性など根拠となるアイディアを示しながら演奏してくださいました。演奏の根拠が明確だとこうも演奏に説得力がでるのかと感じ、何より野平先生の美しい音、音色にその場で聴いている皆さんが感銘を受けていました。
会場の常盤木学園シュトラウスホールには、会員の先生方や一般のお客様以外に、小学生から大学生まで多くのピアノを学んでいる皆さんの参加もあり、160名ほどのお客様にご来場いただきました。客席には前回のコンクールの際に《演奏とお話の会》を引き受けてくださり、今回のコンクール審査副委員長である海老彰子先生もいらっしゃり、メモを取りながら熱心に聴かれていました。
また会の最後には、限られた時間の中でしたが、常盤木学園高等学校音楽科や宮城学院女子大学音楽科の学生たちの質問にも、野平先生は丁寧にお答えくださいました。
平日の夕方、また雨が降る中での開催でしたが、たくさんの皆様のご来場を、東北支部運営委員一同心より感謝申し上げます。
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